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最も位の低かった黒釉を至高の物へと磨き上げたのが宋の建窯と定窯です。
更に金代になると、見る人の目に青味さえ感じさせる奥行きの深い黒を創り上げるまでになりました。
まるで烏の濡れ場色の様なので「烏釉」又は「烏金釉」と呼ばれ、現在でも非常に評価の高い物です。
但、現存する黒釉陶の殆どは褐色系の物で、烏釉の物は完器がありません。普段皆様のご覧になる黒釉は、掲載中の「B3 銀覆輪付き天目碗」の色調の物です。
東京国立博物館に本品と同形の品(広田松繁氏寄贈)があり有名ですが、本品の方が形が堂々としていて秀れているのがお判りのことと存じます。
本品の高台には「成位□□二四」の墨書が見えます。
本品は2003年に某名刹の蔵品になりましたが、内部の御事情で流出しそうになったので慌てて買い戻しました。
凛とした佇まいの名品。
是非日本に留めておきたい品です。
桐箱付き。