高さ7.6�僉8�径12.5�僉�重さ273.2。
落ち着いた褐色の釉が掛かった肌に、女性の黒髪を思わせる黒いノギ目が見事に掛かった上作です。
胎土は紫色を帯びた褐色で、建窯(福建省建陽県水吉鎮に栄えた窯場。宋代の喫茶用の天目碗《建建盞》で知られる)で用いた土です。
「天目」の名は、鎌倉時代に浙江省の天目山の禅寺で学んだ僧が、帰国の土産に持ち帰った事からの名です。
後世には黒釉陶の全部を天目と呼びました。
本品は普通「禾目天目碗」として流通していますが、柿釉の1種として分類するのが正確の様です。
茶の湯の流行と共に日本各地の窯場でも焼かれました。
本品はこの種の碗としては大ぶりで器体も堂々たる厚手の、極めて秀れた作です。
高台内に「五」の墨書が有ります。
到着時に此の部分に泥土が残っていましたので、字の見える様に掃除しました。
此の墨書は、普通に水洗いしても落ちません。
書く前に高台内を研磨して、墨が乗り易くしてから書いた様です。
桐箱入り。