1217 京銷鋌銀（南宋の臨安府官銀）

1217 京銷鋌銀（南宋の臨安府官銀）

8×6.4�僉８�さ1.25�僉�重さ429.4g(約12両)。

未だ馬蹄銀が船型の様式を完成する前の分銅型の古式銀錠です。
南宋の首都臨安（浙江省）の官鋳の銀錠です。

「京銷（都で鋳造）」「鋌銀」の極印が２列６個打ってあるのは、何処を切り取って使っても極印の一部分が見える様に、との工夫です。

重量は昔の天秤計りでは計測できなかった位のバラ月が有るものの、12両を目安として造った様です。
つまり「秤計貨幣」とされていた銀錠は、初め「定量（定額面）貨幣」を目指した物だとこれで判ります。

南宋は経済大国でしたが軍は弱く、北方の強国（遼・金・元）に毎年多額の金品を貢ぐ必要がありました。
本品は元の王族の墓から出たとされ、その場所は特定されていませんが、南宋が貢納した物と考えられます。

1970年代からの改革開放政策の原資として、当局の無知で輸出され、1988年「樹蔭堂収蔵元宝千種図録」で一般の知る処となり、「いきさつ」を巡り騒がれました。
��最初期の定量銀錠。
��首都臨安鋳と明記。
の２点から、貨幣史上の最重要級品の１つです。
「樹蔭堂」の確認では12件が存在を知られている（p.65）との事。

桐箱入り。
480,000円(税込528,000円)