E 「淳化元宝」仏像金銭(宋代・990〜994年鋳)

E 「淳化元宝」仏像金銭(宋代・990〜994年鋳)

左右幅2.5�僉１錣慮�さ0.11�僉�重10.4g。個体差あり。

「淳化元宝」金銭は、宋代の淳化年間(990〜994)に造られた黄金製の銭です。
日本の「開基勝宝」金銭(760年造・計32枚現存)と同じく、寺院への奉納用に皇帝太宗が造らせたと見られ、山西省の五台山から出土した約700枚と当時発表がありました。

造りは「開基勝宝」と同様に一見雑ですが、背面に浮き彫りした２体の仏像に、肉眼では見尽くせない程にタガネ彫りを加えています。

濃い黄金色をしており、金質98%前後の純金に近い材質です。
重量は不定で、9〜11g台です。

出土直後に大々的に報道され「国宝(一級文物)」に指定され、日本他でも展示されたので、世界的に有名になりました。
近年の報告では、総出土数2000枚、内香港に300枚流出。
私共の入手時期とちょうど重なりますので、香港流出品の一部の様です。

日本ならば国宝が売り払われる事はありませんが、中国では「関係者の利権」として一部分を売り払う事が常態化していた為、本品は海外に一部分流出し、オークションにも出ました。

写真３は嘉徳オークションの出品例です。
下値が2013年10月8日の邦価換算で￥237万7500円でした。この価格に15%の手数料税金がプラスされます。
当時でもこの価格でしたから、金高騰と古文物の値上がりで現在の価格が楽しみです。

私共は1989年に50枚余りを一括購入し、関西の有名美術館に24枚をお納めし、残りを少しずつ国内外の収集家や業者に売って来ました。
嘉徳オークションに出品の物もその１つです。
手持ちが数枚になりましたので、ここに広告してお頒けいたします。

裏面(仏像面)に数字や記号のような品もありますが、本品は無紋です。
文字に特に意味はないようです。
大きさはほとんど同じですが、重さはばらばらです。

人気の為、贋作も出回っている様です。
この価格で御紹介出来るのは、今回が最後かも知れません。

プラケース入り。

1,800,000円(税込1,980,000円)