総高20�僉F昂�15.6�僉�重2575g。
器表面全体に、とぐろを巻く龍の全身を銀で描き、背景を黄金色で塗抹した、まばゆく輝く華やかな作。
描写はこの上なく丁寧で、龍の顔も脚も精密に描かれます。
円と直線とを歪みなく描くのは、大変熟達した業で、古人が破綻なく成し遂げているのに驚愕します。
こうした図柄は春秋戦国時代には、象嵌に依って成されるのが常でした。
ところが前漢末になると象嵌技法は急に影をひそめ、一気に鍍金技術が全盛の時代になります。
本品は象嵌を強く意識し、金銀互いにはみ出しておらず、後の時代の類品に比べ、格段に丁寧な造りです。
共に出土した品の中に、漢の成帝の没年である綏和二年と刻んだ品が有り、本品も同年の作と思われます。
成帝(前52〜前7年)は前漢12代目の皇帝。
力を持ち過ぎた宦官勢力を弱体化させ、善政に務めるも、天災や外戚の横暴に力を発揮できず急死しました。
従って墓の副葬品も貧弱だと思われましたが、こうした鍍金製品や華やかな漆器等が多数出土し、さながら「中国版ツタンカーメン墓」の様であったと伝わります。
光り輝く豪華な器体に、精緻な絵付けの金銀鍍金の丁寧な仕事。
正に皇帝のお宝です。
布箱入り。