542 金銅銀錯の文殊菩薩(チベット密教)

542 金銅銀錯の文殊菩薩(チベット密教)

総高約76㎝。左右61㎝。台座の最大奥行50㎝。
重量約32kg(これだけの重さが有ると簡単に盗まれません)。

銅に古仏(奈良の大仏など)と同じアマルガム滅金を施した仏像。
銀板や銀線を銅胎に埋めて飾った銀錯の技法を使用しています。

この像では銀が、拡大写真髪の上の髪飾り、首の瓔珞(首飾り)や衣の膝の飾り紋様等に使われていますが、」写真では判然と銀と判りません。

この像は、更に顔を本金泥で彩色してあり、剣や宝冠その他「写真に黄色く映っている部分」は全て本鍍金を施してあります。

宝冠と瓔珞や耳飾りには、晴天の色をしたトルコ石や、わが国でも宝物の代表とされる紅珊瑚を散りばめています。
写真では古色のため見えにくいのですが、衣や蓮華座には、極めて精巧な唐草紋が線刻してあります。
これはチベット密教が最後の最盛期を迎えた1900年代の造像である事を示します。
その唐草紋は、1つ1つ手彫りで造られている事が鏨の彫り跡から判ります。

《文殊菩薩とは》
文殊菩薩は胎蔵生曼陀羅の中台八葉院の四菩薩の1体で、文殊院の主尊でもあります。
「三人寄れば文殊の智慧」という通り、智慧と「慈悲」の心を「実行」する菩薩です。
別名は妙徳・妙吉祥と呼び、「妙徳」「妙音」「妙楽」を備えている菩薩です。

今の世相は、長い不況と思いがけない感染症の発生、ロシアや中国に依る侵略を背景にしたインフレ等に依って、創業はおろか守成さえもままならない世情になっています。
今こそ文殊の智慧に縋って(自ら実行して)生きて行こうとする人を後押しする菩薩です。

今、これと同じ水準のものを造るのは、難しい事です。
それは中国人に依る買い漁り以来、現地の工匠が手抜きする事に慣れ、材料も高くなり、例えば鏨による唐草紋は鋳造で済ませ、鍍金は電気メッキ、あるいは金を使わず金色っぽく見える黄銅で造る様になったからです。




800,000円(税込880,000円)