515 銀の聖盃と盃台（チベット密教）

515 銀の聖盃と盃台（チベット密教）

（盃のみ）長さ22.3�僉Ｉ�18.1�僉９發�8�僉�
（器台や蓋と共に組み上げた完成時）
高さ30.2�僉Ａ軆杜�1478.9g。全て銀製。

密教の荘厳具として平素は飾り、灌頂（人の頭に聖水を注ぐ儀式）の聖水を収める盃として使います。
元は高僧の頭蓋骨を用いました。

半球状の蓋の頂に金剛のシンボルを頂き、台座に羯磨金剛を高肉彫りして、そこから湧き出る雲の様に図案化した蔓草紋を陽刻し、その中に摩尼（如意）宝珠を配しています。

縁には波頭紋を施し、半球部と縁との境に石垣状に岩石紋を巡らせているのは、この半球部が須弥山である事を示しているのでしょう。
盃は外壁に蓋と同様の彫刻をびっしりと施し、外底は羯磨金剛紋を高肉彫りしてあります。
但し、盃の外周部には一方に蓮華の開いた花を１輪彫り出し、もう一方に転法輪を彫り出してあります。

この盃は実用された物なので、盃の内側にもう１枚の銀版を張り詰めて平滑にして、盃として使える様にしています。
前所蔵者はチベットの寺院だった為に、内側を清潔に保つため、時々磨いたから、ボヤけていますが、内底には宝相華が線刻してあり、極めて丁寧な造りであると判ります。

全てが打ち出し技法で造られており、市販用の鋳製ではありません。

これだけの細工で、金銀が高騰する中、この価格は超御奉仕価。

箱なし。
480,000円(税込528,000円)