525 持金剛明王六体像（唐代）

525 持金剛明王六体像（唐代）

磚仏とは…磚仏は粘土に型押しして焼き上げた仏像。
もともとインドの聖地を訪れる人に記念品として売られましたが、北魏〜唐に大流行し、日本には７世紀に伝来しました。

玄奘三蔵がインドから帰朝して長安に大雁塔を創った時に埋納された物が昔から発見され、念持仏にする事が流行しました。
これがその現物と思われます。
極めて多くの種類があります。

唐の作には聖僧の遺骨灰が混ぜてあるとされています。

F3 持金剛明王六体像（唐代）

天地10.5�僉�左右11.8�僉８�さ2.3�僉�重さ381g。

仏法と信徒とを力で守る金剛杵を右手で振り上げた明王が、妃を抱いて性交をする姿を６体浮彫りしています。

彫刻は極めて精妙で、明王の顔や髪まで判ります。
この性交は「仏法の法悦」を具体的に目に見る形で例えたものです。

ところが、これが「法悦を知る便法」としてインドで行なわれ始め、仏教が衰退する原因となりました。
唐や日本では「これは飽くまでも“例え”だ」と説いて、教えの健全性を守った上で、これら歓喜仏の図像も仏像も「秘仏」として衆人に見せません。

唐代の秘仏とされる像を入手する事は通常困難ですので、その実相を知る手段として、貴重な物です。

桐箱入り。
150,000円(税込165,000円)